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【顧客】変えないことの強み

前回のコラムでは、変えてはいけないモノ・時代に合わせて変えていくモノをいうお話をいたしました。

今回は変えないことによって、消費低迷の中前年比2%UPの売上を記録したお話をしたいとおもいます。

その名も崎陽軒

この名前を聞いてピンとこられる方もいらっしゃると思いますが、横浜のシューマイ店です。

80年以上も同じ製造方法同じ味を徹底しています。今のご時世、現代の人の味覚に合わせてちょっとずつ変化させていくお店がほとんどだと思います。

その中で80年以上同じ味でやっていくのは、崎陽軒ファンの声を大事にした経営者の判断が元になっています。

崎陽軒の売上げの7割は地元横浜です。崎陽軒ファンがたくさんいるわけです。

80年の間、親から子へと伝統の味を伝えていきどんどんファンを急増させています。変わらない味が大好きと思っていただいているお客様も、こどもの頃を思い出すお客様もいます。

例えば、日本人全体が好きだといわれるカレーがあります。このカレーは、小さい頃から家庭で食べられています。大人になっても、いろいろなお店や結婚して奥さんのカレーを食べることもあるでしょう。いろいろな味のカレーを食べても、「一番好きなカレーの味は?」と聞かれると小さい頃食べたお袋のカレーの味と聞くことがよくあると思います。小さいときに食べ慣れた味はいつまでも残っていて小さい頃の味覚が原点になっています。

ですので話を戻すと、崎陽軒は小さい頃からの味なのです。小さい頃から培われた味なので、味を変更することはいつもと味が違うととっさに感じ取ってしまうのです。そのため味を変えないのが最善の方法だと社長は考えたのです。

社長は「ローカルブランドに徹する」と述べています。それは、全国区を狙うと、どうしても万人受けのする味に変更しなければなりません。そうすると、横浜の崎陽軒ファンの昔ながらの味に対する信頼を失いかねません。そのため、全国区にするのではなく、あえて味をかえず、横浜の人に愛される味を通し続けようということでした。

まさに、これが変えてはいけないモノなのです。

この先、崎陽軒は今後も、親から子へと味を伝承し続けていき、どんどん崎陽軒ファンを増やしていくことでしょう。そして安定した売上をあげることになると思います。

この時代、何を残して、何を壊すかの判断は本当に難しいです。でも経営者の信念とお客様の声を聞くことで、それはきっと可能なのだと思います。

(09年11月03日)

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