【経営】変えてはいけないモノ
今はビールの代名詞は「スーパードライ」
1987年の発売当初より圧倒的な人気で20年以上にわたりビール市場No1を誇り続けています。
スーパードライの登場以前はキリンラガービールで1954年発売以来44年間にわたりビールのトップブランドでした。私の家でも父親が毎日キリンラガービルを飲んでいたのを思い出します。なぜ、ラガービールの長期政権は崩壊してしまったのでしょうか。
スーパードライ発売前、アサヒは当時の消費者の嗜好がホップの苦味からキレへ変化していることをいち早くキャッチし、“キレのあるビール”で起死回生を図りました。
アサヒは「お客様の声を聞く」という戦略を打った結果、No1の地位を築くことができました。
興味深いのが、シェアNo1から陥落したキリンラガービールの対応です。
苦味が強いラガービールは苦味が今のマーケットに受け入れられないと悟った一時期、ラガーの本来の苦味を下げてしまいました。このことにより、ラガーを飲み続けていたファンが「味が変わった」と離れててしまいました。その後、元の苦味に戻したものの、一度離れてしまったお客様を戻すには至らず、シェアの縮小に歯止めが利かなくなってしまったのです。
キリンはラガーファンの声を聞かず、マーケットに左右されて味を変えてしまったことが失敗でした。
世の中には変えてはいけないものと時代につれて変えていくべきものを見分けないといけないと思います。ただ、何を変えて何を変えないかの判断は会社ではなくお客様が決めるものだとも思っています。
キリンでいえば、「苦味」は変えてはいけないものだったのです。
そしてアサヒは、同じ商品を売り続けるとお客様には飽きられる。そこで変えるという意味で常に付加価値をつけていかないといけない。と考えたのが商品鮮度をアップする「フレッシュマネジメント」を展開しました。製造から出荷まで10日かかっていたものを3日以内にすることによって、鮮度という付加価値をつけてNo1の座を保ち続けることができました。
ビール業界も今は低価格志向です。第3のビールなどの市場が拡大し続けています。その低価格志向の中、ビールの地位を確立するためには、次に、どの一手を打つのかアサヒの動向が気になります。
皆様の会社のマーケットでも、お客様の声を大事にすることは重要なはずです。みなさまは今のお客様を大事にしてますか?お客様の声を聞いて、お客様に喜ばれていることと変えていくべきものを明確にして、よりよい商品・サービスにしていきたいものです。
(09年11月02日)
